momijiのブログ

趣味の事をあれこれごった煮

どこか、とても遠い場所に行きたい。


きっとこのまま何も言わずに出掛けて、連絡が取れなくなっても。


あなたは不安に思わないでしょう。


私がそれを望んだから。


ずっと雨が降って、ずっと日が沈んだままなら良いのに。


私が好きな人は、私の事を好きにならない。


それは仕方のない事で、そう思い込むもの。


闇雲に手を伸ばして声を掛け、その背中に縋ろうとするけれど。


手をすり抜けるのは、通り過ぎたあなたの影。


ゆっくりと揺れる残り香が、私の喉を詰まらせる。


雨。


目を合わせずに済むから。


会わずに済むから。


外出しない、理由になるから。


だから私は、雨が好き。


木漏れ日の代わりに降り続く雨粒の隙間を、穏やかな気持ちで歩けるから。


ずっと立派な草花に、心が落ち着くから。


独りきりになれるから。


梅雨になったらお出かけしよう。


機嫌も伺わずに。


何も気にせずに。


それは、あなたの事も。


ゆっくりゆっくり、歩いて行こう。